水虫治療薬への睡眠薬混入問題

水虫やアトピーの治療薬に睡眠薬が混入し、高齢の男女二人が死亡してしまいました。

また、この薬を服用した岐阜県の配送業の男性(33)が、車を運転中に意識を失い、中央分離帯にぶつかってしまったようです。
この男性は、服用前後の記憶が曖昧となっており、幸いにも物損事故だけで済んだのですが、「もしかしたら、自分だけでなく誰かの命を奪ってしまっていたかもしれない」と語っているそうです。

 今回のケースのように、製薬メーカーのミスによって、薬が混入されるケースというのはまれかもしれませんが、薬の飲み合わせによる副作用というのは、十分にあり得るケースです。

1つ1つの医薬品は、安全性が保障されていたとしても、それらを複数飲み合わせることによって、重大な副作用が出てしまうこともあります。
私たち薬剤師の存在意義は、そのためにあると言っても過言ではなく、そのような被害がおこらないように、今回提供するお薬だけでなく、過去の服用歴も含めて、患者さんと向き合う必要があると感じています。

昨今では、【第一類医薬品】というリスクの高い薬であっても、大手の通販サイトやドラッグストアで簡単に買えてしまいます。一応は、薬剤師が売っていることになっていますが、どこまで患者さんの安全性を確認できているかは疑問が残るところです。

医薬品はお金で買えますが、健康はお金では買えません。
特に持病を患っている方が医薬品を買う際は、その辺も含め、信頼できる薬剤師から購入していただきたいと思います。